『骨盤は本当にゆがむのか？』
『骨盤がゆがむ』というフレーズがありますが、骨盤というのはしっかりとした骨なので、タッパーみたく簡単に歪むことはありませんし、骨盤を繋いでいる仙腸関節は現在の医学ではほとんど動かないと言われていますので、手や機械で簡単に骨盤のゆがみを治すのは不可能に近いです。
◎じゃあ骨盤矯正ってなに？？？
と思われるかもしれませんが、正確には骨盤はゆがんでいる✖のではなく傾いている◯が正しいです。
または出産によって開いている◯のでゆがむというのはちょっと違います。
または骨盤がゆがんでいるというよりは、身体全体の骨や関節などのバランスがゆがんでいるのです！
・骨盤は身体の中心部
骨盤には沢山の筋肉がくっついていますので、傾いていればそこに乗っている身体は倒れたり、筋肉が引っ張られたり、うまく機能しなくなったりします。
また身体が傾けば片足に体重が乗りやすくなって、色々な不調をきたします。
それらを正しい角度や位置に戻して、ちゃんと体重が骨盤に乗るようになって、症状の改善を目指していくのが本来の骨盤矯正の概要になります。
・骨盤がゆがむという言葉
それをなんとなく響くフレーズで世の中に広まってしまったのが『骨盤がゆがむ』という言葉です。
実際は
『骨盤という土台の傾きを直して骨や関節の位置や角度を調整することで姿勢を良くなるように手を加えることで、物理的に筋肉や関節の負担を減らして痛みが出づらい身体作りを目指していく施術』
を、長くて分かりづらいから『骨盤矯正』というキャッチーなフレーズで世の中に広まったため、施術している側と患者さんとのイメージの違いが出てしまっているのです。
『筋肉を揉む』という行為を『マッサージ』『もみほぐし』、『筋肉を伸ばす』という行為を『ストレッチ』というようなものです。
ネットやヤフー知恵袋とかを見ると骨盤矯正なんて意味ないとか医学的根拠がないとかめちゃめちゃ書かれてますし、今もどこかで不毛な議論が繰り広げられています。
実際骨盤矯正という名前のあり方から変えた方がいいと思ったりもしますがこれだけ一般的になってしまうと難しいのです。
業界的に患者さんの悩みを解決する腕がない人が、効く・治ると煽って高額な回数券を売りつけることがある業界ですし(どの業界でもそうですが)、そういった批判が書かれてしまうのは当然だと思いますが、ネットに書いてある情報だけで全てを判断してしまい、改善していく可能性がある症状なのに痛み止めやマッサージで我慢している人が世の中に沢山いると思うと、正直辛くなります。
そしてネットに否定的なことを書いている人に限ってちゃんと施術を受けたことがないのに、骨盤矯正は医学的根拠がないってだけで全否定している人が多いですし、そういう人の投稿もよく拝見します。
そもそも骨盤はゆがまないので、骨盤矯正は骨盤自体を矯正はしないというかできない施術方法なので、否定派の方たちが自分の施術方法の方が凄いとか骨盤矯正なんて詐欺で意味ないとかおっしゃるのです。
骨盤の傾きを直す施術のどこが詐欺なのでしょう。
◎骨盤は正しい位置に治すべきです！！
骨盤というのは特に姿勢と深く関係しております。
例えばお盆にコップが乗っているのを想像していただいて、お盆が傾けばコップは倒れますよね？
でも人の身体は倒れられないので、無意識に筋肉で倒れないように支えます。
それが何年も続けば筋肉に疲労が蓄積して筋肉が痛くなったり、関節に負担がかかってしまい、いつかは骨が変形するのです。
ヘルニアや脊柱管狭窄症などの背骨の症状も、これらの姿勢による負担が原因になっている場合が多いと考えられます。
なので姿勢がとても大事だということで、骨盤だけ良いようになっても症状が絶対改善するとは言えません。
姿勢が悪くなった原因を本人の意思で直さないと治っていきません。
当院に来られたことがある方ならわかるかと思うのですが、骨盤の位置を正常な角度に直して不良姿勢による負担を取ることで、薬で治らなかった根本原因が解決できることも実際あります。
身体の構造や痛みが発生する原因を理解できれば薬に依存しなくてもいい身体になる場合もあります。
◯最後に
たまたま骨盤矯正のことが書かれたヤフー知恵袋でボロクソに全否定されている記事を拝見して、これを患者さんが見て骨盤矯正は詐欺なんだーって思われるのが嫌でついつい書いてしまいました。
あくまで施術方法や考え方なので、施術する人の腕にも左右されますし、骨盤矯正をしている全員が正しくやっているとは言えません。
ただ自分がプライド持って患者さんのために施術をして目の前で改善して多少の感謝もされている施術方法がネットで詐欺とか言われているのはどうなの？って思いますし、誰も詐欺しようなんて考えてないってことを言いたいです。
そういうことを踏まえた上でご自分の大切なお身体を任せる所を決めてみてはどうでしょうか(^^)
では！！
