変形性膝関節症

 

私たち人間の骨の数は約200個。 関節の数は約260個、ある説では300個とも言われています。

 

そのうち手足の関節だけで約140個。6割が手足に集中しています。

より複雑な動きを要求される部分では関節の数が多いのです。

 

その多くの関節のおかげで、私たちはさまざまな動きが出来るのですが、機械と同様、使用頻度が高い所には故障がつきものです。

 

関節痛の中で、多いのが関節の老化とも言われる変形性関節症です。

関節は、クッションとなる軟骨のおかげでスムーズに動くようにできています。

その軟骨が年齢とともにもろくなり、欠け、すり減り、周囲に炎症を起こします。

 

 

変形性関節症が一番起こりやすいのは、「ひざ」です。

 

ひざには立っている時、体重分の重さがかかっています。

座ったり立ち上がったりするときにも、大きな力が加わります。

 

骨盤の中の仙腸関節が動かなくなり非荷重状態になると、ひざへの負荷がさらに大きくなるため、ひざ痛を起こす人が多いのです。

 

変形性膝関節症の痛みは、初めのころには湿布薬、塗り薬などで治まってしまいます。

ところが関節の軟骨への負荷は相変わらず続きますので、「痛みが増す」「痛みの間隔が短くなる」等症状は少しずつ悪化していきます。

 

やがて、立ったり座ったりの動作に支障が出て、歩くと痛むような状態になります。

 

そうすると歩く機会が減り、筋肉がさらに衰え、症状も進むという悪循環に。

 

ひざに違和感を感じたら、早め早めの対処が大切です。

 

 


膝の痛みの種類


 

外傷

スポーツで、半月板やじん帯を傷めることが多いです。

ひざを酷使する、激しいスポーツに多いです。

 

ひざ周辺の痛み押すと痛い、膝周辺の疾患

1膝蓋軟骨軟化症

2内側側副じん帯損傷

3内側半月板損傷

4ジャンパー膝

5外側半月板損傷

6外側側副じん帯損傷

 

 

半月板損傷(膝の中の故障)

膝に極端な負荷がかかったとき、半月板が損傷。

転倒や、急にひねったり、不自然な着地をしたときなどに痛める場合が多いです。

 

 

前十字じん帯損傷(膝がグラつく痛み)

十字じん帯とは、膝の関節を支えているじん帯のこと。

踏ん張ったり、急な方向転換、ジャンプをしたとき、痛めがちです。

ひざがグラつく痛みです。

*詳しくは、十字じん帯損傷へ

 

 

側副じん帯損傷(膝がグラつく痛み)

側副じん帯は、膝の関節を支えているじん帯のこと。

何らかの力が加わって、じん帯を損傷。

損傷よって、膝の内側や外側に痛みが出る。

*詳しくは、側副じん帯損傷

 

 

ガ足炎(膝の内側部分の痛み)

膝の内側部分の痛みを『ガ足炎』といいます。

脚部に、たえず強い力がかかったときに起こりがちです

*詳しくは、ガ足炎

 

 

ジャンパー膝

ジャンプやランニングは、着地時の膝への負担が大。

膝のお皿の下などがよく痛くなります。

*詳しくは、ジャンパー膝

 

 

腸脛じん帯炎

膝の上、太もも外側の痛み。

使いすぎ症候群の一つ

*詳しくは、腸脛じん帯炎

 

 

オスグッドシュラッター病

お皿の下の出っ張りの痛み。

成長痛で、骨の成長に、筋肉や腱の成長が追いついていない状態です。

成長期の子供に多発。

*詳しくは、オスグッドシュラッター病

 

 

膝蓋軟骨軟化症

ひざに力が入らないカンジ。

膝蓋骨と大腿骨の間にある関節軟骨が軟化し、変形する病気。

*詳しくは、膝蓋軟骨軟化症

 

 

大腿四頭筋拘縮症

太ももの筋肉硬直によるひざの痛み。

正座をしようとすると痛い。ストレッチすると痛いなど。

 

 

関節ねずみ

正式には、「関節遊離体」という。

関節の中ではがれた軟骨や骨のかけらが関節の中を動き回る病気。

強い痛みがでたり、膝の動きが悪くなることも。手術でかけらを除去。

 

 

変形性膝関節症

年齢とともに半月板などのひざの軟骨に弾力性がなくなる。

そして、半月板などが傷つき、すり減ってきます。

このすり減りが進むと、大腿骨と脛骨の間が狭くなって、骨がこすれます。

 

このこすれる程度が大きくなると、骨と骨が直接ぶつかり、関節自身が変形。

進行するにつれ、痛みも増す。

結果、日常生活に大きな支障がでます。

*詳しくは、変形性膝関節症

 

 

リウマチ

女性患者(約7割)が男性に比べ圧倒的に多い関節リウマチ。

発症は30~50歳代がピーク。関節の痛みや脹れから始まる。

進行すると、関節の周囲の骨が変形したり破壊されたりする怖い病気。

自己免疫疾患のため、リウマチ科できちんと治療を受けてください。****

 

*人間の体を守る免疫が間違って自分の体を攻撃するために起こる関節リウマチ。症状はゆっくり進みますが、早めの治療が大切ですよ。

今はいいお薬も開発されているので早めにネ。

 

=チェックポイント=

 

朝、手のこわばりが1時間以上続く

3ヶ所の関節に脹れがある

手の関節に脹れがある

左右対称な場所の関節に脹れあり

手のX線写真で異常あり

皮下結節がある

血液検査でリウマチ反応が陽性

*****

⇒4項目以上当てはまる場合は今すぐ病院へ

(1~4は6週間以上続く場合)

 

 

その他(膝以外が原因)

膝関節は、大腿骨と脛骨からできている。

膝自身に大きな問題がなくても、他の部分が痛みの原因ということも多い。

 

この場合、ひざ自身のみをみても痛みの改善にはつながらない。

体全体のバランスを見ていくことが大切です。

 

参考;膝痛とゆがみ足関節の異常からくる股関節の異常からくる腰痛からくるひざの痛み

 

 

足関節の異常からくる

ひざの構成部分である脛骨の下側が足関節にかかわりがある。

このため、足関節の異常が、ひざの異常にもつながる。

また、足関節の異常により、体重のかけ方、(かばった)歩き方が問題の場合も……。

 

 

股関節の異常からくる

ひざの構成部分である大腿骨の上側が股関節にかかわりがある。

このため、股関節の異常が、ひざの異常にもつながる。

股関節の動きが悪かったり、歩き方に問題があると、ひざに影響が……。

*股関節は骨盤への影響も大きい→腰痛に関係

 

 

腰痛からくる

腰が痛いと、体重のかけ方、(かばった)歩き方に問題がおこり、ひざに影響が……。

*****

ひざは、体重を支えながら、複雑な動きを可能にしている。

そのため、膝以外の不具合でも、ひざの痛みとして現れてしまうんですよ。

 

検査したが、異常ナシ。でも膝が痛いあなた。

 

膝以外が原因の可能性が高いですよ。

 

次回は原因について書きたいと思います。

 

 

 

 

 

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